フィジーで英語学校の校長を務める筆者は「日本・フィジー・デンマーク」の世界3拠点生活(トリプルライフ)を実践しています。現在は新型コロナウイルスの影響により、フィジーにとどまっています。「時間がない」「忙しい」。そんな毎日を過ごしていませんか? フィジー人は「やらなくていいこと」を仕分けする天才なんです。そんなフィジー人から学んだことを今回はお話ししたいと思います。

あなたはどの貧乏ですか?

 「貧乏ヒマなし」という言葉があります。私はこの言葉を真に受けて「お金がないから時間がないのだ」と思わされてきました。

 ですが、フィジーに移住してみると、この言葉の説得力が急激に乏しくなりました。フィジーの人たちは貧乏ですが、たっぷりとしたヒマを保有しているからです。フィジーでは「お金がなくても時間がある」という状態が普通です。

 あなたはどの貧乏ですか?

 最近、「時間」に関するセミナーをよく開催しています。そこでしている問いかけを皆さんにも投げかけたいと思います。

 「以下の3つのうち、しいて言えば、今の自分はどれに一番当てはまると思いますか?」

 (1)金銭貧乏

 (2)時間貧乏

 (3)つながり貧乏

 ここで答えていただきたいのは、あくまで主観的な感覚です。貯金が10億円あったとしても、まだまだお金が足りないと感じていれば金銭貧乏。自由時間が1日のうち23時間あったとしても、まだまだ時間が足りないと感じていれば時間貧乏。頼れる友人が100人くらいいたとしても、まだまだつながりが足りていないと感じていればつながり貧乏。というふうに。

回答には男女差がある

 皆さんはどれに当てはまりますか? 私はこれまでに300人以上の日本人にこの質問をしてきましたが、男女で答えの傾向が異なります

 男性の場合、3つとも同じくらいの割合で出てきます。一方、女性の場合は、つながり貧乏が少なく、時間貧乏が多いという結果です。女性は「つながり」を創出したり、その人間関係をメンテナンスしたりするために、多くの時間を投資しているのかもしれません。

 今回はそれがいいとか悪いとかそういう話をしたいわけではありません。女性だけでなく、男性も含め、日本人は「時間貧乏」の傾向が強いと思いますので、それをどう改善すべきかを考えたいと思います。