フィジーで英語学校の校長を務める筆者は「日本・フィジー・デンマーク」の世界3拠点生活(トリプルライフ)を実践しています。現在は新型コロナウイルスの影響により、フィジーにとどまっています。今回は「男性と女性どっちが幸せ!?」をテーマにフィジーとデンマークから見た日本人の性別による幸福格差についてお話したいと思います。世界経済フォーラムが2019年に公表した「ジェンダー・ギャップ指数」は153カ国中、121位とジェンダーギャップが根強い日本ですが、男女の幸福度はどうなっているのでしょうか。

男性と女性 より幸せなのは……

 日本人全体の幸福度については、9月の記事「日本は世界トップクラスの『低不幸度』 もっと誇りに」で書きました。今回は、「男女の幸福度の違い」についてです。

 日本は幸福度の男女差が世界でいちばん大きい国です。

 皆さんは、男性と女性、どちらの幸福度が上だと思いますか?

 答えからお伝えすると、日本では「女性」のほうが幸福度が高いです。しかも世界一の差です! 意外だったでしょうか。それとも「やっぱり」という感じでしょうか。

 以下の順位表は国別(58カ国)の「男女の幸福格差」です(世界価値観調査2010から引用)。

1位 日本(8.1)
2位 ヨルダン(7.2)
3位 パレスチナ(6.4)


30位 メキシコ(0.1)
31位 アメリカ(-0.1)


58位 キプロス(-8.4)

 集計方法は、幸福度を4段階で調査し、「4(非常に幸せ)」と「3(やや幸せ)」を選んだ人の男女差を数値化する形です。表中の( )内の数字は、その差分を示しています。その数字がマイナスであれば、男性のほうが女性よりも幸福度が高い国ということになります。たとえば、58位のキプロスは日本と正反対で男性の幸福度が女性よりも極めて高い国です。ランキングの中位に位置するメキシコやアメリカでは、男女の幸福格差がほぼありません。また、世界平均でも男女の幸福度はほぼ差がありません。