スキルの価格はどう設定したのか
ココナラは、さまざまな経験・スキルの出品者と、その購入者を結ぶサービスです。大きな特徴の一つは、出品者側が、自身のスキルに対して自由に価格を設定できること。スキルを提供する側にとってうれしい仕組みではありますが、副業初心者は何を基準に値付けをすればいいのか、迷う部分もあります。「自分の市場価値を見極めるのは難しい」と冨士さん。「スライド1枚400円(発注は5枚から)」と設定してスタートしたそうですが、その根拠は?
「購入者側は、出品者についているレビュー(過去の仕事に対する購入者からの評価)を参考に、依頼先を検討します。登録したばかりのころは当然、レビューが一つもない状態なので、初めはとにかく経験を積むつもりで、あえて安い設定にしました」
「東京都の最低賃金が1000円ほどだったので、1時間にスライドを3枚作れるとすれば、単純に割り算して『1枚400円』から始めるのが妥当かな、と。もっと安く設定する人もいるかもしれませんが、私の場合は『どんなに安くても最低賃金レベルは確保』と決めていましたね」
ここから、さまざまな創意工夫で受注増と単価アップを実現し、直近1カ月の売り上げが約48万円に達したという冨士さん。その秘訣は後編でたっぷり紹介します。
取材・文/加藤藍子(日経xwoman doors)