新しいスキル開拓の可能性を探ったり、人とのつながりを広げたり…。注目されている副業・複業のコツを、成功しているパラレルワーカーたちに伝授してもらいます。第4回は、フリーランスで、救急救命士、スタイリストなど計4つの仕事を並行させている佐々木幾代さんに聞きました。

(上)救急救命士からスタイリストへ 異例の転身の原点
(下)4種の仕事を並行でこなす 複業で失敗しない秘訣は ←今回はココ

スタイリスト挑戦のきっかけは偶然

 「救急救命士」の資格を生かして、医療機関やメーカーなど、さまざまな場所でキャリアを築いてきた佐々木幾代さん。その後、ウガンダ発のアパレルブランド「RICCI EVERYDAY」(リッチーエブリデイ)で、未経験からスタイリストの仕事をするようになりました。

 きっかけは偶然でした。リッチーエブリデイが百貨店内で開くポップアップ店(期間限定店)を、客として何度か訪れていた佐々木さん。店頭に立っていた仲本律枝さん(代表・仲本千津さんの母親で、共同経営者)と雑談が弾んだ流れで、気が付けば「お手伝いできることがあったら声をかけてください!」と申し出ていました。

 「まずはリッチーエブリデイの商品が本当に大好きだったという気持ちが一番。加えて、当時はパートタイマーで時間にも余裕があったので、『何かあれば助っ人に行きます!』くらいの軽い気持ちで発した言葉でした。その縁がきっかけになって数カ月後、一緒に働かないかという誘いをもらいました」

 佐々木さんはそこから、どのようにキャリアを広げていったのでしょうか。