グループワークで思わぬ特技を発見

 セルフブランディング合宿は、参加メンバー同士でワークショップを重ね、自分のやりたいことや強みを整理して、フリーランスや副業での活動に生かすための機会です。八木さんもこの合宿を通じて、自分のやりたいことが分かったと振り返ります。

 「グループワークでは、付箋に自分自身を表すキーワードを次々書き込み、ホワイトボードに貼っていくんです。仕事の得意分野や性格、趣味など何でもOK。それを基に、参加者同士がお互いの個性や強みについて話し合っていきます。そうしていくと、自分はこういう仕事に向いているんじゃないかということに自然と気付けるんです。私の場合は、昔から文章を書くのが得意でした。当時既に取り組んでいた、企業のアンケートに回答して報酬をもらう副業でも、記述式で長い文章を書くことが全く苦になりませんでした。そうしたことをメンバーと話し合っていくうちに、未経験ではありますが、ライターの仕事が向いているんじゃないかと気付くことができました」

 セルフブランディング合宿を経て、特技を生かし、やりがいを持って働ける副業として本格的にライティングに取り組むことを決めた八木さん。すぐに、クラウドソーシングでウェブライティングの案件を探し、実地で経験を積みながらスキルを身に付けていきました。

 (下)の記事では、そのノウハウを詳しく紹介します。

取材・文/川辺美希 編集/加藤藍子(日経xwoman doors)

下編「管理職捨てても年収増 派遣社員×副業ライター」では、次のストーリーを展開

■「派遣社員」をポジティブに捉えるようになったきっかけ
■「自分の強み」を打ち出すには
■本業と副業を両立するための工夫
■「会社員にはない大変さ」も実感
■会社の外に出たら人間関係も豊かになった