地震発生時のシチュエーション別 行動マニュアル

 1日の大半を自宅以外の場所で過ごすことが多いdoors世代。地震発生時にいる場所によって、身を守るための適切な行動は異なってきます。国崎さんは、シチュエーション別に特に気をつけたい点について、下記を挙げてくれました。

1.オフィス
 「物が『落ちてこない・倒れてこない・移動してこない』安全な場所に身を隠しましょう。デスクの下に入る場合は、周りに棚などの倒れやすいものがないかどうかを確認してください。デスクが塞がれて下に閉じ込められる可能性があるからです。他にも、倒れそうなキャビネットや古い棚、飛散するガラス、キャスター付きのチェアやコピー機などにも注意。入り口近くの席の人は、出入り口を開放し、上から物が落ちてくることが少ないエレベーターホールや廊下へ出たほうがいいでしょう」

2.街中
 「揺れを感じたら、すぐにかばんで頭を守り、近くにあるなかでできるだけ新しそうな建物や丈夫そうなビルへ入り、飛来してくる落下物から身を守りましょう。最近では、見た目が新しくても中が古い建物もあるため、見分けるのが難しいこともあるかもしれません。迷ったときは銀行や信用金庫などの金融機関が入っているビルに逃げ込むのも一案です。金融機関が入る建物は、特性上堅牢なビルを選んでいることが多いからです」

 雑居ビルの多いビジネス街や小さな商店街など、近くに新しい建物がないときはどうすればいいのでしょうか?

 「近くに避難できる建物がないときは、コインパーキングへ入って。通常、ビルの窓は通りに面したほうに多くあるため、ビルとビルの間にあるコインパーキングはガラスが落ちてくることが少ないのです。中央で頭を守りながらしゃがみ、揺れが収まるのを待ちましょう。近くにあれば、地下鉄の入り口に入るのもいい方法。地下鉄は構造がしっかりしているため比較的安全です。ただ、災害時は地上に出ようとする人が増え、狭い階段で混乱が生じる可能性があるので注意が必要です」

3.電車など公共交通
 「電車やバスなどの公共交通機関にいるときに揺れを感じたら、急停車に備えて、すぐにつり革やポールにつかまりましょう。その後は車掌や運転手、乗務員の指示に従って行動を。あわてて外に出ようとするのはNGです。特に線路は下に電流が走っている場合もあるため、むやみに降りるのは非常に危険です」

4.ビルの高層階
 「企業やオフィスビル、学校の避難訓練は『地震と火災の同時発生』を想定して行われることが多いため、『地震がおきたら階段で1階まで降りなければならない』と思っている人も多いと思います。しかし、ビルの高層階にいる場合でも、火災の恐れが無く、棚が倒れたり重機が動いたりする危険がなければ、すぐに階段で1階まで降りる必要はありません。ベイサイドなど、特に津波の危険がある場所では、下層階に降りるのはかえって危険。避難を始める際は、冷静に状況を見ながら本当に降りる必要があるかどうかを判断しましょう」

5.エレベーターの中
 「地震発生時にエレベーターの中にいたら、まず、すべての階のボタンを押し、停止した階で降ります。エレベーターは大きい揺れを感知したら、最寄り階で着床し、閉じ込めを抑止する『地震時管制運転装置』を設置することが義務付けられています。万が一、その装置が設置されていなかったり、閉じ込められたりしたら、非常用ボタンなどで外部に通報しましょう。連絡が取れない場合は、ドアをたたくなどして居場所を知らせます」