新型コロナウイルスの影響で、観光業界全体が多大な被害を受けている今、新しい取り組みをするホテルが増えてきています。リモートワークが日常になってきている今、ホテルを利用した新しい働き方・暮らし方にチャレンジしてみませんか?

 

 リモートワークの広まりで、通勤がなくなったり、自分の好きな場所で働いたりすることができるようになってきました。休暇と仕事を両立させるワーケーションも定着しつつある今、ホテルを利用した新しい働き方、暮らし方にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 新型コロナウイルスの影響で、観光業界全体が多大な被害を受ける中、さまざまなホテルが新しいプランを展開しています。今回はコロナ禍で戦う注目のホテルをはじめ、高級ホテルのサブスク、ワーケーションにおすすめのサービスを紹介します。

THIRD(サード)石垣島

 2020年7月に開業した「THIRD石垣島」は、「ファーストプレイス」である自宅、「セカンドプレイス」である職場とは異なる、自分にとって居心地の良い居場所「サードプレイス」をコンセプトにしたホテルブランド「THIRD(サード)」の第1号ホテル。 石垣島では初となる、宿泊以外の付加価値をテーマにした「ライフスタイルホテル」です。館内での食事やアルコールを含むドリンク、フィットネスなどのアクティビティーを好きなときに好きなだけ楽しめる「オールインクルーシブ」が魅力です。

 当初は2020年3月に開業を予定していた同ホテル。開業前から、旅行好きな人たちの間で話題になっていましたが、新型コロナウイルスが感染が拡大し始めた時期と重なり、開業を4月に延期。緊急事態宣言の影響で、さらに開業が3カ月遅れる事態に。

 観光業界全体が、新型コロナウイルスにより多大な被害を受けている現在。「お客さんに来てほしい。しかし、遠方からのお客さんはなかなか来られない」というもどかしい思いを抱える今、苦難に立ち向かう同ホテルを運営するスターリゾート広報の裏垣宏樹さんに話を聞きました。

日経doors編集部(以下、――) 開業延期が決定となったとき、社内の反応はどうでしたか。

裏垣宏樹さん(以下、裏垣) 「THIRD石垣島」は、自社で初めて立ち上げたブランドのホテルであり、これまで1年以上かけ開業の準備をしてきたため、開業延期を決断した際は非常に残念な気持ちでした。

 しかし、今後起こりうる事態を可能な限り想定した上で、「自分たちがコントロールできることにフォーカスし、アクションを起こすしかない」と考えました。開業を決めた数日後には、「将来泊まれる宿泊券」を販売。多くの方に購入していただき、結果的に宿泊券の売り上げは2週間で1000万円を超えました。そのような結果があったからこそ、会社全体としては前向きになれましたね。

―― 宿泊客減少以外に、大変だったことはなんでしょうか。