口頭や文章だけではなかなか伝わらない場合、あなたならどうしますか? 図を描くのが手っ取り早いかもしれないけれど、絵は苦手。そんな人にもおすすめなのが、シンプルな記号だけで描ける「図解」です。初心者向けの講座をオンラインで体験しました。

 見やすい資料を作りたい、クリエイティブに考えたい、論理的に分析したい、そんなときに役立つのが「図解」のテクニック。今回は文章や会話を「図」で表す「図解」の基礎をご紹介します。図解の講座や資料代行作成などを行う「想咲」の金澤詩織さんに話を聞きました。

図解のポイント

 「図解」は、基本となる「□」「○」「→」というシンプルな記号の組み合わせを学ぶことで、さまざまな物事を分かりやすく表し、問題解決の糸口を見つけるためのもの。

 細かいニュアンスを伝えるのであれば文章が一番ですが、概念をアウトプットする場面では図解が適しています。これはどんな職種、どんな仕事内容にも活用できるスキルです。

(提供:「想咲」金澤詩織)
(提供:「想咲」金澤詩織)

押さえておきたい図解4つのポイント

□1.要素を厳選する

 図解に必要なのは絵心やセンスよりも、「情報を取捨選択する力」。まず伝えたいことを決めて、それをどうやって図解で示したら伝わるのかを考えましょう。

□2.何度も繰り返す

 最初から正確に伝えるのは難しいかもしれません。しかし、繰り返していくことで図解がブラッシュアップされていきます。同じ図解でも、次はこうしたらもっと分かりやすいのでは? と試行錯誤する中でアップデートができますよ。

□3.相手に寄り添う

 複数の人が見る図解の場合、伝わらなければ意味がありません。もし伝わらなければ、相手はどこが分かりにくいのかを探ります。自分が分からなかったときのことを思い出すのもいいですね。そして再度相手の反応を見ながら説明したり、図解をやり直したりしてみましょう。

□4.最初はケイ線付きのノートがおすすめ

 ケイ線付きのメモ帳や方眼ノートなら、定規を使わなくても比較的まっすぐ線を引くことができます。また、慣れないうちは何度も消して書き直せるボールペンが便利ですよ。

方眼ノートだと線が書きやすく、バランスも取りやすい
方眼ノートだと線が書きやすく、バランスも取りやすい

 次のページからは、図解の基本となる「6つの型」を中心に詳しく説明をしていきます。