「私はこうして成功した」「人生が変わる○○」――。ビジネス書の表紙には、すぐにでも自分を変えてくれそうな言葉たちが並んでいます。でも、読んだ結果「変われた?」と問われると自信がない。キラキラした言葉に振り回されるだけで終わらない、意味のある「読書」をするにはどうしたらいいのでしょうか。この連載では、起業家やインフルエンサーの皆さんに、「とっておきの読み方」を伝授してもらいます。第6回は、女性向けエンパワーメントメディア「BLAST」CEOの石井リナさんに聞きました。

体系的な知識を得たいときに役立つビジネス書

 ファッションやライフスタイルなどの最新トレンドから、社会問題、キャリアについてのインタビューをInstagram(インスタグラム)やTwitter(ツイッター)で配信する「BLAST」。石井リナさんは、この女性向けのエンパワーメントメディアの立ち上げから運営を手掛けています。情報を発信する側ともなれば、日々のインプットが欠かせないと思いますが、「実は読書量自体はそれほど多くない」のだとか。

 「正直なところ、本を読まなくてもウェブにある記事やデータだけで目的を満たせてしまうことも多いんです。以前IT系の広告会社に勤めていた頃、インスタグラムマーケティングの本を執筆したこともありました。でも、変化のスピードが速い現代では、数年前の本ともなるとあっという間に情報が古くなり、実情を表せていないと感じることもあります」

 それでも、石井さんがビジネス書を読みたくなるのは、「体系的に学びたいとき」だといいます。

 「仕事上、新しく挑戦しようとしている分野について体系的に学びたいとき、関心のあるテーマについて過去の知見を学び直したいときには本を読みます。編集者などのチェックを経ているので内容にも一定の信頼が置けて、ウェブの情報を自分で一つずつ吟味しながら拾い集めるよりも効率的。ただ、ウェブでもnote(ノート)などの有料コンテンツに役立つ情報を載せている人もいますし、本とウェブの情報収集にそれほど差を感じているわけではないんです」

変化のスピードが速い現代、本に載っている情報は「実情を表せていない」と感じてしまうことも