現状、フリーランスは補償対象外

 そんな中、注意したいのはフリーランスで働く人たち。

 「現時点(2020年3月6日)でフリーランスの所得補償はありません(※)。子どもの休校で休んだとしても補償は対象外です。また、もし、コロナ騒動の余波で仕事を失ったとしても、フリーランスは雇用保険に加入できないため、労働者が失業した場合に申請できる『基本手当』、つまり失業給付を受けることができません。

 ただ、安倍首相は3日の参院予算委員会で『フリーランスを含む個人事業主についても、直面する課題について、その声を直接聞く仕組みを作り、強力な資金繰り支援をはじめ、しっかりと対策を講じていく』と答弁していたので、今後何らかの対応が取られる可能性を期待したいですね」(佐佐木さん)

 混乱が続く中、働く人をとりまく状況も刻々と変化しています。冷静に状況を見つめ、判断していくことが求められています。

取材・文/飯泉 梓(日経doors編集部) イメージ写真/PIXTA

※追記履歴:3月10日の政府発表に伴い、前文にフリーランスの補償について追記しました(2020年3月11日)