同僚から「さみしい」との声

 社外の人だけでなく社内間でのやり取りも、テレワーク期間が長期間に及んでいることから、不便さを感じることも出てきたという。

 「隣に気軽に話しかけられる同僚がいないので、さみしさを感じることがあります」と西羽さん。同僚からも「そろそろ会いたいね」というメッセージが送られてくることもあったという。

クラスメソッドの西羽葵さん。社外の人ともテレビ会議で打ち合わせする
クラスメソッドの西羽葵さん。社外の人ともテレビ会議で打ち合わせする

 そこでクラスメソッドでは社内で使用しているチャットアプリの中で、業務連絡とは関係なく、何を話してもいい「雑談ルーム」を立ち上げた。仲のいい同僚同士、その雑談ルームに集まって、ランチを取ったり、ゲームをしたりして、コミュニケーションを取りさみしさを紛らわせているという。

 さらに「仕事をし過ぎてしまう」ということも課題の一つ。仕事と家庭の境目がなくなり、仕事を切り上げるタイミングが難しく、つい通常よりも長く働いてしまうケースが出てきているという。

 「各自、チャット上で業務開始と終了をアナウンスするようにしています。業務時間が長すぎる場合は、上長から『なぜ長引いているのか』をヒアリングされます。働いている姿が見えない分、もしかしたら一人で大量の仕事を抱えてしまっていないかという確認のためです。また会社から全社員に『日が落ちないうちに散歩に行きましょう』などのアナウンスがあり、休憩時間を取ることを勧められています

 中には働き過ぎを防ぐため、あらかじめスマートスピーカーのグーグルホームやアレクサに仕事の完了時間にアラームが鳴るように設定しておき、音が鳴ったら仕事を終えるようにしている人もいるという。

業務報告だけでなく、雑談するためにチャット上に集まることもあるという
業務報告だけでなく、雑談するためにチャット上に集まることもあるという