「次に踏み出すべき一歩が分からない」「そもそも私、どこへ行きたいんだっけ?」――。仕事で、プライベートで、迷子になることはありませんか? 会社員や起業家向けにコーチングサービスを展開するcotree(コトリー)と、「チームを育てるリーダー」になるための短期集中マンツーマンプログラムを運営するCoachEd(コーチェット)代表の櫻本真理さんに、自分で自分をエンパワーする「セルフコーチング」術を教わる本連載。第2回は、「目標設定」の基本を解説してもらいます。

 こんにちは、cotree/CoachEdの櫻本真理です。「コーチング」は自分をよりよく変化させていくための対話の技術。本来は専門家であるコーチからの問いかけやフィードバックを通じて気づきを得て、自らの行動を変えていくものですが、コーチングを受けるのはなかなかハードルが高い……そんな人のためにこの連載では「自分でできる」コーチングの考え方をご紹介していきます。

 第1回では、コーチングの基本的な考え方として「問題」でなく「目標」から考えることの意味についてお伝えしました(問題は乗り越えなくてもいい セルフコーチングの勧め)。今回は、「自分らしい目標設定」について扱っていきます。

 さて、皆さんには「目標」がありますか?

 先日Twitterでアンケートを取ってみたところ、目標が「ある」と答えた人、「ない」と答えた人がほぼ半々でした。コーチングをしていても、目標設定をすぐにできる人と、とても苦労する人とに分かれます。みなさんの中にも「目標」をうまく使いこなせている人と、そうでない人がいるのではないでしょうか。

 よい目標があると、目標から逆算することで、向き合わなくてもいい問題と向き合わずに済みます。より早く、遠くに進むことができます。だから、コーチングでは「目標」を設定し、それとうまく付き合っていくことをとても大切にしています。