この連載では企業をけん引する女性たちにインタビューし、リーダーとして活躍するためのヒントをお届けします。第1回の後編ではメルカリでのマネジメント職を経て、現在10X(テンエックス、東京・中央)で取締役CCOを務めている中澤理香さん(33歳)に、リーダーシップが育まれるまでのキャリアや思考法について話を聞きました。

【前編】 取締役になって5カ月 若手リーダーの24時間
【後編】スタートアップの取締役就任の20代 強みは情報収集 ←今回はココ

「自分のやり方は正しい?」「リーダーのやりがいって何?」

 2016年にメルカリの広報として入社した中澤理香さんは、メディア対応や社内のリレーション、プレスリリース作成などを1人で担っていました。後にメンバーが3人増え、サービス広報や調査PR、コミュニティー、危機管理などを担当するようになり18年、プロダクトPRグループのマネージャーに就任しました。

 20年5月に退職後、20年10月、ネットスーパー立ち上げサービス「Stailer(ステイラー)」を企画・開発・運営する10Xに広報・人事として入社しました。21年10月には、これまでの実績が評価され、取締役CCO(Chief Communications Officer)に就任しています。

 さまざまな組織やチームでリーダーポジションを担ってきた中澤さんですが、リーダーになったばかりのときは「自分のやり方は正しいのか」「成果が見えにくく、やりがいを見いだせない」と悩んだ時期があったといいます

若手リーダーの悩み
・自分のやり方が正しいのか分からない……当時、20代の若手リーダーが周囲にほとんどおらず、「期待している」という言葉がかえってプレッシャーに。気負ってしまい、自分のやり方に自信がなくなっていた。

・成果が見えにくく、やりがいを見いだせない……目標設定やチームメンバーとのコミュニケーションなどがメインとなり、自分の成果が分かりにくくなっていた。何にモチベーションを持てばいいのか悩むことが増えていた。