尾﨑美紀　美容メディア運営、2年で年商15億円

予定を詰め込みすぎるといい判断ができない

　尾崎さんがスケジュールを組む上で気を付けているのは、「『思考する時間』を確保するため、時間に余裕を持たせること」だといいます。

　「経営者になったばかりのときは、『自分がすべてを見なければいけない』『行動しなければいけない』と思い込んでおり、今よりたくさん会議や打ち合わせを入れていました。しかし、そのような時間の使い方では、作業をこなすだけで思考が追い付いていないことに気づきました。例えば、ミーティングをしていても意思決定だけで終わってしまい、次のアクションについて深く考える余裕がありませんでした。

　以前は会社に関わるほとんどの会議に参加していましたが、今は経営や商品開発、採用など、『現在のフェーズ（段階）で経営者として注力すべきこと』に関する会議に絞って出席し、ほかはメンバーに任せています」

主力商品である｢アイラッシュセラム（まつげ美容液）｣は、全体の売り上げの約7割を占めている

ランチは社内のメンバーを誘う

　テレワークの一部導入や事業拡大、メンバーの増加などに伴い、以前より社内のメンバー一人ひとりと向き合う時間が少なったという尾崎さん。ランチでは、なるべくフランクなコミュニケーションを取るように心がけています。

　「会社に出勤したときは、社内にいるメンバーに声をかけて、一緒にランチへ行くようにしています。そのときに課題や困っていることなどをヒアリングしています。最近では、メンバー側から『相談がある』とランチに誘ってもらうことも増えてきました。かつて、複数の創業メンバーが一気に抜けてしまった経験があるので、同じようなことを未然に防ぐためにも、組織の日常から離れないよう気を付けています」