この連載では経営者や管理職など、組織をけん引する女性に、リーダーとして活躍するヒントを聞いています。今回登場するのは、インテリアデザインなどを手掛けるclair decor(クレア デコール)で代表を務める川原あやかさん(29歳)です。20代で起業、事業売却、上場企業の子会社社長を経験してきた川原さんに、今まで歩んできたキャリアや、大きな組織をけん引するために意識していることなどについて話を聞きました。

【前編】川原あやか 20代で起業、周囲と比べず個性磨き続けた
【後編】20歳でデザイン業で起業 無償でも引き受け実績重ねる ←今回はココ

建築士の父に憧れデザインの道へ NZに留学し、内装やグラフィックを学ぶ

 建築士の父親の影響で、昔からインテリアや建物が好きだったという川原あやかさん。物心がついたときには「デザインに携わる仕事がしたい」と思うようになったといいます。

 「小さいときに父と散歩をしながら、父の作った建物をよく見に行っていたんです。幼心に、『自分が作ったものが街中にあるなんてすごい』と感動し、この道に進みたいと思うようになりました。ただ、インテリアや建物と同じくらいファッションも好きだったので、高校卒業後はブライダルの専門学校に進学し、服飾について学びました。その後、建築学科のあるニュージーランドの大学に留学して2年間、内装やグラフィックについて勉強しました。

 起業をしようと思ったのは、夏休みに一時帰国をして東京に遊びに行ったとき、同世代のスタートアップ起業家たちと仲良くなったことがきっかけです。ニュージーランドで学んでいたグラフィックを生かして、ウェブ制作を手伝うようになったんです。徐々に受託案件を受けることが増え、アプリの制作など事業の幅も広がってきたので、20歳のときに法人化することにしました」