新たな発想で、コロナ禍の窮地に立ち向かう

―― 多彩なメンバーですね。城間さんはクリエーティブディレクターとしてどんな仕事をされて のでしょうか。

城間 コンテンツの企画、制作、運営、PRなど幅広いですね。今、注力しているのは日本の文化やエンターテインメントを海外へ発信するプロジェクトです。私がプロデュースを担当しているのは、藍染めを取り扱う「Blow / IBUKI」の2ブランド。「Blow」は日本の伝統工芸である藍染めを、アパレル商品を通じて若者へ届けること、「IBUKI」はアートとして世界へ展開することをコンセプトとしています。若手藍染めアーティストの嶋田拓真さんとタッグを組み、藍染めを世界中に広める活動を行っています

城間さんが着ているジャケットは、藍染めアーティストの嶋田拓真さん(写真右)が今回の取材のために染め上げたもの。「藍染めがこんなおしゃれなジャケットになるなんて、驚きました」と城間さん
城間さんが着ているジャケットは、藍染めアーティストの嶋田拓真さん(写真右)が今回の取材のために染め上げたもの。「藍染めがこんなおしゃれなジャケットになるなんて、驚きました」と城間さん

―― 日本のものづくりや文化を海外へ……、聞いているだけでわくわくします。でも、世界的なコロナ禍にある今、海外でアートやエンターテインメントを展開するのが難しくなったのでは?

城間 ええ。現地で活動できなくなったのは非常に残念です。最初は悲観的になりましたけど、現状と向き合わなければ何もできない、と気持ちを奮い立たせました。緊急事態宣言中は、起きている間は毎日、「どうすればいいか」「何ができるか」だけを考えました。悩み抜いた結果、既に海外で活躍している日本人のコミュニティーを立ち上げることを決意。大規模なプロモーションやイベントができなくても、発信できる場をつくろうと思ったんです。このコミュニティーは8月から社団法人として活動していくので、世界にいる日本人アーティストやクリエーターたちのプラットフォームにしていきたいです。