連載「今月のドアメン」2020年のラストを飾るのは、注目の若手俳優、中山優輝さんです。2017年に海外のCMでデビュー以降、ドラマ、映画、舞台、モデルと幅広く活動しています。優しい表情が印象的な中山さんが、「俳優になる」と決めた日のエピソードや意外過ぎるプライベートについて、真摯に語ってくれました。

スポーツ選手か研究者が夢だった

日経doors編集部(以下、――) 中山さんは、現在発売中の日経doors初のムック本『まじめに本気で!婚活アプリバイブル』(日経BP)でイメージカットのモデルを務めてくださいました。撮影はいかがでしたか?

中山優輝さん(以下、中山) これまでブライダルモデルをさせていただくことが多かったため、私服での撮影は新鮮でした。今回は「婚活アプリ」がテーマの撮影なので、相手役の女優・山本亜依さんと、カップルが距離を縮めていく過程を演じられて楽しかったです。雑談を交えた話をしながら撮影したので、お互いのパーソナルな部分を自然に表現できました。ブライダルシーンとはまた違う面白さがありましたね。

―― 芸能界に入ったのは、スカウトがきっかけだったのでしょうか?

中山 そうですね、スカウトに近いです。高校生のとき、地元の大阪・難波に遊びに行ったら、たまたまファッション誌のイベントが開催されていました。そこでスタイリストさんに「あなたに似合いそうな服がある!」と声を掛けられ、言われるがままその服に着替えて、撮影してもらったんです。この写真が雑誌に掲載され、当時の事務所の方の目に留まったことがきっかけになりました。

『まじめに本気で!婚活アプリバイブル』(日経BP)のオフショット。山本亜依さん(写真右)とは好きな食べ物(ガパオライス)の話や、お互いの地元の話で盛り上がったそう
『まじめに本気で!婚活アプリバイブル』(日経BP)のオフショット。山本亜依さん(写真右)とは好きな食べ物(ガパオライス)の話や、お互いの地元の話で盛り上がったそう

 実は、撮影されたとき、自分が雑誌に載るとは知らなかったんです。ある日、学校の中にあった本屋に行列ができていて、「何だろう?」と思っていたら、私が載っている雑誌を皆が見ていた。そこで初めて掲載を知ったので、本当にびっくりでした。それ以来、知らない先輩からも話し掛けてもらえることが増え、「自分がメディアに出ることで、いろいろな人と関わっていけるようになるんだ!」と思いました。それから少しずつ、「モデルや俳優業をやってみたい」という気持ちが湧いてきたんです。

―― もともとモデルや俳優業に興味はあったのですか?

中山 いいえ。運動が好きで中学まで野球をやっていたので、当時の夢はスポーツ選手か深海魚の研究者になること。子どものころ深海魚の図鑑を見て、その不思議な姿に引かれ、なぜそうなったのか自分で解明したいと思っていました。私は一度興味を持ったことは、深く追求したいタイプなんです。