なぜ、先輩ワーママの姿に不安や違和感を覚えてしまうのか

 令和の時代を迎え、ワーママを取り巻く環境は大きく変化しています。ワーママ1.0から3.0へとフェーズが上がっている今、子育てをしながら働く先輩ママの体験談は、あまり参考にならないことも多いと思います。

 私が第1子を出産したのは約10年前。以降、ワーママかいわいをさまざまな角度からリサーチしてきましたが、当時と比べると現在のワーママ事情は急激に変化しています。

 2010 年、育児・介護休業法が施行され、短時間勤務制度が義務化。職場に復帰しても働き続けやすい制度が整備され、働き続ける女性が増え始めました。しかし、ママたちの会話の中心は「出産しても仕事を続けるかどうか?」。復帰後に関する情報もあまり多くなく、「子どもと仕事のどちらを大切にすればいいのか?」と葛藤しながら両立の道を探る、そんな時代でした。

 第2子を出産した2014年ごろになると、出産後も働き続けることが一般化。「子どもか仕事か」と悩む人は減り、両立を前提とした情報収集が盛んになっており、育休ママの集まりで繰り広げられる会話の変化に驚きました。

 皆さんが先輩ママの話を聞いて、不安や違和感を覚えてしまうこともあるのは、このように社会の状況が変化しているからなのです。

【働く女性のフェーズはこう変わった】

<ワーママ1.0> 女性の仕事が限定的だった時代
育休制度が拡充し、働き続けやすい環境が整いつつあるが、「結婚、出産後も働き続けるかどうか」が悩みの主流。

<ワーママ2.0> 男女雇用機会均等法が施行され、キャリアウーマンが台頭した時代
結婚、出産後も働き続けることが徐々に一般化し、「両立するためにはどうすればいいのか」、多くの女性がノウハウを探し求めていた。

<ワーママ3.0> 共働きは当たり前。DINKS、結婚を選ばない人も増える。多様な生き方が認められつつある時代 ←今ココ!
仕事、家庭においても性別によって役割を分けるケースが減少。より自分らしい働き方、生き方を追求する人が増加。