オンライン上で会議や情報発信をする機会が増えました。中でも、人生を左右する重要な場面で、オンライン越しに相手の心をつかむことを最も研究・実践した世代は、昨年度の就活生かもしれません。

 私は、スピーチライターの仕事のほか、明治大学や慶応義塾大学、法政大学といった複数の大学で定期的に講義をしています。今回は、見事に内定を勝ち取った彼女たちの経験と、ほぼ毎日、リモートで講義やプレゼンを行っている私の体験を含めて、プレゼンがうまくいくための語り方やスライドの使い方を紹介していきます。

バーチャルではリアルの1.5倍増しを意識

 過去に事例のないオンライン面接を繰り返す中で、就活生たちが強調したのが、「画面映り」。「リアルよりも1.5倍の情熱を見せないと伝わらないというのが実感でした」といった声が次々と上がり、「バーチャル・コミュニケーション」の難しさを実感したそうです。

 友達同士でモニターに映る顔を確認し合うとリアルに比べて顔色が悪く、覇気がない。お互いにメイクの血色具合をチェックして、意欲的な印象づくりに努めたとか。私自身も昨年博報堂を定年退職した後、登壇の予定が続々とオンライン化する中で、ピンク色などの華やかな色をトップスに選んで着るようになりました。色の力を借りると、印象はかなり変わります。

 リモートで会議をするとき、みなさんはモニターに映る自分の顔の大きさを意識しているでしょうか。

企画が通りやすくなるプレゼンのコツを紹介します!
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