オーナーの思いが形に 創造性ある温かいスペース
さらに女性をターゲットにしたコワーキングスペースといえば、JR「恵比寿」駅から徒歩3分、通称タコ公園そばにある「FLOWER GARDEN 恵比寿コワーキングスペース」です。
雑居ビルのワンフロア、66平米というこぢんまりとしたスペースに、施設名にある「FLOWER(花)」のデザインを取り入れ、オランダのオフィスで使われる色をイメージして、キュートに作り上げました。椅子の色もカラフルで、コワーキングスペースにしては珍しい暖色系のライトでまとめています。
壁にはコラージュアーティストや、障がい者が描いた作品が飾られていて、さりげなく置かれた雑貨もいちいちかわいい。
ウェブデザイン制作を手掛けるFLOWER GARDEN代表取締役で、念願のコワーキングスペースを実現した小澤みゆきさんによると、現在はセミナーや講座での利用が主で、2~3日に1回ほど、約30人の規模のものが開催されているそうです。例えば最近では、女性向けの不動産投資指南セミナーや、税理士による事業計画書作成セミナーなどがあったそうです。
女性のための、女性による、女性がつなぐシェアオフィスです! とはいえ、パートナーを連れていきたい人もご安心を。男性も利用可能です。
利用料は、ドロップインが1000円(1回2時間まで)。女性の月額利用料金は、正規会員が1万2000円、曜日会員が8400円(いずれも入会金1万円)。男性の場合はこれより割高になります。
ゆくゆくは託児スペースも作る予定だそうで、まさにママさん、プレママさん向けといえる場所。そのため利用時間も10時~18時半(セミナー時は21時まで)と、短めに設定しています。「働くのは日中の短い時間にしてもらいたいから」(小澤さん)
ダラダラ働くのではなく、女性に優しい、女性が集うこの空間で、メリハリつけて仕事する。こんな働き方もよいのかも……。
「社会に出ずに家の中にいる素晴らしい『人財』を生かしたいという思いが強くあって、女性の起業したい気持ちを後押しする場所をここ恵比寿につくりました。この物件に出合えるまで、4年もかかったんですよ」と、小澤さん。興味がある人はぜひ行ってみて。
取材・文/大崎百紀 写真/稲垣純也(FLOWER GARDEN)