何事にも必ず面白さ

(1)「すべてに理由、そして面白さがある」ロシアの先生より

 1+1=2。入学すると足し算やスペルなどを暗黙の了解で覚えるという体験をします。勉強ってルールばかりでつまらないなあと思い始めたある日、先生はこう言いました。

 一見覚えるだけのつまらなく見えることも、何人もの人が、長い歳月をかけて発見し、証明し、情熱を注いで作り上げてきたことです。専門家を呼べばみんなもそのロマンに即引かれるでしょう。

 今、それに気づけないのはまだまだ経験が足りないからです。でも、努力を続ければいつかきっと面白さに腰を抜かす日がくるだろう

 何事にも必ず「面白さ」が眠っていると気づかされました。

(2)「分からないことがあるから、仲間がいる」イギリスの先生より

 勉強は、個人主義で競い合うものだと思っていました。言うならば、みんなライバル。分からないことは、周りに気づかれずに自分でどうにかするけれど、それでもダメなら先生に聞く。

 でもここの先生は、仲間に聞いてごらん! と言うのです。

 同級生は、仲間だったのか?! 自分で分かることも、分からないことも意地を張らずにシェアすれば、一人では無理でもみんなの知恵がいい具合に化学反応を起こして突破できることもある。学びにおいてもチームの強さに気づいた瞬間です。

(3)「人生に完璧はなかなかない」フランスの先生より

 いい点が取りたい! 勉強して完璧な状態でテストに挑めば満点も夢ではない。私もそう思っていました。でも、なかなか作文で満点が取れないのです。頑張っても16/20(80点)。なぜだろう。すると先生はこう言いました。

 満点というのは、パーフェクト。つまり、人生でも数回だけのこれ以上ない最高な状態。そう毎回達成できるものではありません。だから、ここで満足せず、どうしたらもっと「完璧」に近づけるかを考えてみてください。努力を続ければ、いつか満点の瞬間が訪れるはずです。

 どうしたらもっと良くなる? と常に考えるようになりました。

(4)「私も、答えを知らない」アメリカの先生より

 子どもの頃、先生は何でも知っていると無意識に思っていませんでしたか。すべての「正しい答え」を持っていて、それを学ぶために学校に行っているのだと私も思っていました。

 でも、先生も答えを知らないことがあるならば、学校って「もしかして、こういうこと?」の仮説をみんなが持ち寄ってシェアするところなのかもと考えるようになりました。

 「正解」を見つける面白さの他に、「正解」がないからこそ生まれる面白さがあることに気づいたのです。

(5)「目標を立てるのも、達成するのも自分だ」カナダの先生より

 夢と実現性。このバランスはとても難しいですよね。特に、自分で設定しないといけないとなればなおさらです。

 実現できないと夢で終わり、すぐにかなう夢だと成長がありません。ギリギリのバランスをいかに狙うかが、成功するために一番重要です。

 そう教えてくれたのは、ウッドワーク(木工技術)の先生でした。

 自身で考案した設計図をいかに精度高くカタチにできるか。高評価を狙うなら簡単すぎても、難しすぎてもダメ。初めて誰かが考えた設計図に沿って頑張るのではなく、自分の「ギリギリのバランス」を自分で攻める大切さに気づいたのです。