リーンイン東京を設立した鈴木伶奈さんがオランダ・アムステルダムに移住し、新たな挑戦を始めています。第1回はなぜオランダに移住したのかを教えてもらいました。そこで実践する「チルライフ」とは何か、そして鈴木さんが「ねえちょっと、まじで落ち着こーぜ」と言う理由は?

「べき論」の窮屈さ ~やりたいことに一歩踏み出せない理由~

 リーンイン東京は、女性が自分に自信を持って、やりたいことに挑戦できる社会をつくるために活動する非営利団体だ。私は2016年にこの団体を立ち上げた。そして今、私はオランダ、アムステルダムで「チルライフ」を送っている。チル(Chill)とは、英語(俗語)でリラックスすること、落ち着くこと。一見、チルライフと挑戦は矛盾しているように見えるけれど、この二つを両立することが、人生を100%楽しむための第一歩だと思う。

 私がリーンイン東京を立ち上げた一つの大きな理由は、日本ではステレオタイプがいろいろなところに存在していたからだ。特に女性に対するステレオタイプ(女性はこうあるべき)が、女性が本当にやりたいことに一歩踏み出すための大きな障害になっていると感じた。

 でも、これは女性に対するものだけではない。部下は上司の命令に従うべき、親は子育てを他人に任せずに自らやるべき、会社は一度就職したら働き続けるべき、出世を目指すべき……。日本では「こうすべき」というのが、地雷のようにいろいろなところに落ちていて、もしこの「べき」から外れると、「(実際には見えない)周りの人」から軽蔑されているように感じる。

 私自身も「べき論」に引っ張られ、周りの目を気にして、自信を持てていなかった。だからこそ、「べき論を取り払って、自分がやりたいことをやっていいんだ」ということを一人でも多くの女性に伝えたいと思っていた。

オランダでの生活をスタートしました。アムステルダムから車で1時間ほどいったところにあるビーチで。撮影したのは寒さが厳しい冬のある日