リーンイン東京を設立した鈴木伶奈さんがオランダ・アムステルダムに移住し、新たな挑戦を始めています。第4回は「日本とオランダの時間軸に関する考え方の違いについて」です。
未来を考えて不安になりすぎるのは止めよう
あなたは「キャリアプラン」を書いたことがありますか? 就職活動でキャリアプランを聞かれたり、会社で長期目標を設定したりしたことがあるかと思います。どこまで正直に答えることができたでしょうか?
正直、私は5年後、10年後にどこで誰と何をしているか全く想像がつきません。10年後までにこんなことやあんなことをしたい、と考えるのは楽しいですが、キャリアプランを細かく計画しすぎることには反対です。
未来を考えて不安になったり心配していたりしていては、チルライフは送れません。チルライフの基本は、「今どうでありたいか」を考えて、今をしっかり生きること。今回は、時間軸の考え方について書いてみようと思います。
気が付くと不安や焦りの負のスパイラルに
日本では、18歳で高校を卒業して、大学に進む人は4年目で就活して、22歳くらいで卒業し、新入社員はほとんど22~23歳、というのが「基本的」な経歴と年の組み合わせですよね。少しでもこの組み合わせから外れると、「どうして? 何かあったの?」と聞かれることもしばしば。
そして新入社員になると、会社からキャリアプランを聞かれて5年後、10年後の自分のプランを描いて、なぜかすでに老後のこと、貯金のこと、結婚のこと、出産のことなどが話題に上がることが多くなり、嫌でも気にし始めます。考えないといけないことが、いっぱいありすぎですよね。
そんな話をしていると、いつの間にか将来が心配になったり、不安になったりして、「これでいいんだろうか」と考え始める。そして「このままじゃダメだ、何かを変えなきゃ」と焦り始める。負のスパイラルの始まりです。