毎年年末が近づくと、会社から配られる年末調整に関する書類。何のためにやるものなのか?という説明があまりされないので、ただ書類を提出するだけの面倒な作業と思ってしまっている人もきっと多いですよね。ですが、この年末調整はみなさんの税金を決めるためのとっても大事な作業なんです。今回はそんな年末調整の仕組みと、気を付けないと損をしてしまうかも?!というポイントを横川楓さんに解説してもらいました。

毎月引かれている金額は、仮の金額

 年末調整はそもそも何のためのものなのでしょうか。みなさんの給料から毎月引かれている源泉所得税。実はあの金額は、確定の金額ではないのです。所得税は年間の所得に対して計算されますが、毎月の給料は残業やいろいろな手当、病欠などで100%決まっているものというわけではありません。なので、毎月引かれている金額は、仮の金額。

 1年の最後、年間に支払った給料の金額が確定した段階で、改めてその金額に対しての所得税を計算し、毎月の給料から引いていた所得税が足りなければ次の給料から足りない分を引き、多く払っていたなら払いすぎていた分を還付する。それが会社の年末調整でしていることなのです。