米スタンフォード大の幅広い授業で視野を広げる
進学先としてN高を選んだもう一つの理由は、英のオックスフォード大学や米のスタンフォード大学へ短期留学できるチャンスがあったことです。
2016年、私はN高のスタンフォード大学国際教育プログラムに参加しました。
世界各国から14~17歳の学生が集まり、スタンフォード大の文理、工学、医学、ビジネスの各学部の授業をともに学ぶという内容です。
こちらも、ペアワークやグループディスカッションを通じて課題に取り組むアクティブラーニングが中心でした。みんなで意見を交わしながら、デザインシンキングやノンバーバルコミュニケーション、リーダーシップなど幅広い分野について学べたことは大きな刺激になりました。医学部の授業では、AR/VRを使った解剖を体験したことも印象に残っています。
このプログラムには、アクティビティーの時間もあったので、さまざまな国の生徒とコミュニケーションを取れることも楽しかったです。
英オックスフォード大でクリティカルシンキングに苦戦
2018年の夏、私は念願だったオックスフォード大学のサマープログラムに参加することができました。
オックスフォードで最も苦労したのは「クリティカルシンキング」の授業。物事を批判的に考えることを求められるのですが、日本の学校では受けたことがないので本当に大変でした。
実際の企業で起きた事例を基に、「企業の間で問題が発生したとき、責任の所在はどちらにあるか」「なぜ問題が発生したのか」などを、クラスメートとみんなで考えていくのです。
この授業を通じて、私は問題を解決したいとき、情報過多になる傾向があることや、想像力が不足していることなどに気づきました。
クリティカルシンキングには苦戦しましたが、クラスメートのみんなとディスカッションを重ねることで理解を深めることができました。サマープログラムに参加しているメンバーは、学びへの意欲が高く、この機会を有意義にしたいと考えている人ばかりなので、自主的にディスカッションを始めるんです。目的を持って学ぶことの大切さを実感しました。