どこで拾ってきたのか。いつから住みついたのか。誰もが抱えているであろうコンプレックスは、自分を苦しめる原因にもなる半面、私たちを成長させる武器にもなります。気になるあの人は、コンプレックスとどう向き合っているのでしょうか? 今回は、映画コメンテーター、声優、女優など、マルチに活躍するLiLiCoさんに話を聞きました。

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LiLiCo
1970年11月生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタートさせる。2001年からTBSの情報番組『王様のブランチ』に映画コメンテーターとして出演し、人気を博す。フジテレビの情報番組『ノンストップ!』や、ラジオ、イベントにも多数出演。アニメの声優やナレーション、女優などマルチに活躍している。2017年に、歌謡コーラスグループ「純烈」の小田井涼平と入籍


日本語をしゃべれない状態で、18歳で日本へ

編集部(以下、――) LiLiCoさんは18歳でスウェーデンから日本に来て、当時は日本語がしゃべれなかったそうですね。

LiLiCoさん(以下、LiLiCo) 日本では母方の祖母と一緒に暮らしていたんですが、言葉が通じなくて本当に大変でした。もちろん「おはよう」などの簡単な単語は知っていましたが、会話ができるほどの語学力はなかったんです。

 今となっては「日本育ちだと思っていた」と言ってくれる人もいますが、自分では日本語がうまく話せていないと思っています。だから日本語に対するコンプレックスは、今もあります。分からない日本語があったり、うまく言葉が出てこなかったりすると、すごく嫌ですね。

―― どうやって日本語を勉強したんですか?

LiLiCo 当時放送していた、フジテレビの昼のバラエティー番組『笑っていいとも!』と、『ライオンのいただきます』(編集部注:後に『ライオンのごきげんよう』に改称)を見て勉強しました。