自分の意思と行動で、今、ここから変幻自在なキャリアを形成していくことができる「プロティアン・キャリア」。今回は連載のスピンオフ版として、プロティアン・キャリアを実践している女性にインタビューしました。事務機器メーカーで経営陣をサポートする秘書を12年務めた後、第2子の育児休業明けに人事部へ異動になった岩永美保さん(仮名、42歳)は、どのようにして変化に対応し、プロティアン・キャリアを実践しているのでしょうか?
育休復帰後の異動でゼロからのスタート
事務機器メーカーに勤務する岩永美保さん(仮名、42歳)は、8歳と4歳の子どもを育てながら働くワーキングマザー。経営陣をサポートする秘書としてのキャリアを約12年間築いていましたが、第2子の育休復帰後に人事部へ異動。現在は、時短勤務をしながら若手社員の人材育成を担当しています。
「39歳で人事部に異動したとき、『新しいことに挑戦したい』という前向きな気持ちがある半面、仕事内容がガラリと変わることに対する不安はありました。一口に『人事』といっても、採用・人材育成・労務管理など業務内容は幅広く、人事職を極めるためにはさまざまな知識が必要です。秘書として培ってきた調整力などのビジネススキルは生かせますが、人事としての業務知識はなかったので、自分がゼロになったような気がしました」