お笑いコンビ南海キャンディーズの「しずちゃん」こと、山崎静代さん。お笑いばかりではなく、ドラマや舞台、絵画など、活躍の場を広げています。しずちゃんが20代、30代で始めたこと、やめたこととは何だったのでしょうか?

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【後編】しずちゃん ボクシングで気づいた相方や漫才への思い

山崎静代(しずちゃん)
山崎静代(しずちゃん)
1979年、京都府生まれ。お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のボケ担当。2004年、日本一の若手漫才師を決める「M-1グランプリ」で準優勝。その後多くのテレビ番組に出演し活躍の場を広げた。07年に始めたボクシングで、12年開催のロンドンオリンピックを目指した。現在はドラマ、舞台など俳優としても活動している

ステージがあれば、自分が変われた

 物心がついた頃、おニャン子クラブがめっちゃはやっていたんです。テレビを見ながら、「私もああいう華やかな世界に行きたい」と思っていました。

 踊りは全然できなかったのですけれど、歌うのは好きでした。通っていた保育所で、「私が歌う時間」があったんですよ。お昼寝の時間になると、歌自慢の子が何人か前に出て歌って、それを子守唄にみんなが寝る、みたいな(笑)。

 小学校に入ってからもアイドルへの憧れはあって、お楽しみ会では友達とグループを作って歌いました。私は普段はあまりしゃべらないんですが、そういうときだけ前に出る。ステージのようなものがあれば、自分が変われる気がしたのかもしれないですね。

 高校生のとき、体育でマット運動をする授業がありました。先生からの課題は「マットの上で、好きなように回ってみる」。見ていると、みんな決まりきったように前転ばかり。

 私はどうも、みんなが同じことをしていると、「違うことせな」と使命感みたいなものが湧いてくる性格みたい。そこで、寝っ転がった状態から横に回ってみたんです。それが結構ウケたんですよ。

 普段はほとんど目立たないタイプでした。でも「チャンスがあれば目立ちたい」「みんなに笑ってほしい」と、思っていたのかもしれない。心の底では前に出たいと思っていたんでしょうね。

その体育の授業後、普段しゃべったこともない活発系の女子が私の元にやって来て言うんです。「あんた面白いじゃないの、よろしく!」。でも私はそういうタイプじゃないので、その子との仲は進展しませんでしたが(笑)
その体育の授業後、普段しゃべったこともない活発系の女子が私の元にやって来て言うんです。「あんた面白いじゃないの、よろしく!」。でも私はそういうタイプじゃないので、その子との仲は進展しませんでしたが(笑)