宝塚歌劇団に15年以上在籍し、トップスターとして多くのファンを魅了してきた明日海りおさん。退団後は、舞台を中心に、ドラマや声優、バラエティー番組などで活躍しています。明日海さんが20代・30代で始めたこと、やめたことについて聞きました。

【前編】 元宝塚・明日海りお 退団時「やりきった」はなく寂しい
【後編】元宝塚・明日海りお 分かってほしいと思う自分嫌だった ←今回はここ

明日海りお(あすみ・りお)さん
明日海りお(あすみ・りお)さん
1985年生まれ。俳優。2003年に入団した宝塚歌劇団の月組で、劇団史上初の月組準トップスターに就任。組替え後の花組では5年半もの間トップスターを務め、宝塚大劇場での主演作は12作にもおよぶ。退団後は俳優として舞台やドラマに出演。Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」Season2がオンライン動画配信サービスHuluにて独占配信中

ピリピリする自分 嫌だった

 宝塚でトップを務めていたのは20代後半から30代半ば。好きなことをしているのでつらいわけではないんですが、とにかく本当に忙しくて。そんな自分のことを、どこかで「分かってほしい」と思っていました。忙しいからと人に八つ当たりをすることはなかったんですが、本当に限界になってくると、ピリピリしたり、暗くなったり。そんな自分が嫌でした

 「すごく忙しくて、大変なんですよ」と自分から言う人って、あまり好きじゃないんです。だから、自分でそんなことは言いたくない。でも、大変さを少し察してほしい……。そんなふうにモヤモヤしていた時期がありました。