新型コロナウイルス感染症の広がりによって、かつてない不安を抱え、窮地に立たされている私たち。そんな中でも「自分にできること」を探し、立ち向かっている人たちがいます。そんな人たちの奮闘ぶり、メッセージをご紹介します。

 「全社員リモートワークで業務にあたっているが、同じ熱量で仕事をしていくことの難しさを感じる」

「はっきりした評価制度がないので、評価について詳しく知りたい」

「コミュニケーション不足や、特にひとり暮らしの若者の精神的ケアをどうするか。ドライな会社なので、余計に取りこぼしがあるようで不安」

 緊急事態宣言によって、各社リモートワークが進むなか、人材エージェントWaris共同代表の田中美和さんのもとには、こうした悩みの声や相談が届き始めたという。そこでWarisでは、3月末から無料の「リモートワーク勉強会」を始めた。Zoomを使ったオンライン勉強会では、毎回20名前後の参加者が集う。「非常に好評で、6月初旬まで数回行う予定」で手応えを感じているという。

8年間で培ったリモートワークの知見を無料でシェア

 無料オンライン勉強会のテーマは毎回異なっており、「リモートワークに必要な、チーム力を高めるツール」といったものから「リモートワークにおけるセルフマネジメント術」といったものまで、Warisのノウハウを無料公開している。

 「突如リモートワーク対応しなければならなくなった企業や人事関係の知人友人の相談に乗るようになり、改めて私たちにリモートワークのノウハウが溜まっているということに気がついたんです」

 多様な働き方を提案するWarisには、田中さんのほかに、共同経営者が二人いる。その二人は福岡とベトナムにおり、リモートで共同経営を行う。スタッフも全国に散らばり、リモートワークにフィットした人事制度が整っている。さらに4月15日からは、全社員時短勤務に切り替えた。それでも強いチームワークを保てているのがWarisの強みだ。

Warisの定期オンラインミーティングのほとんどはzoomで行っている
Warisの定期オンラインミーティングのほとんどはzoomで行っている

 「弊社は2013年の創業当時からリモートワークを取り入れていました。これまでの8年間で試行錯誤して培ってきた知見を、このタイミングで共有しようと思っています」

 Warisの人事制度や組織作りの工夫を無料でシェア。さらに個々の質問にも応えていくということで、勉強会は大盛況だ。特に企業において管理職を担う人や人事部、社長室、経営企画室に所属する人たちが集うという。