個人資産10億円の元外資系ディ―ラーで、『毎月5000円で自動的にお金が増える方法』(かんき出版)や『教養としての投資入門』(朝日新書)などの著書がある「お金の科学者」ことミアン・サミさんに全6回にわたってお話を伺います。最終回の今回は「教養投資」について、です。

 日経doors読者の皆さん、こんにちは。「お金の科学者」ことミアン・サミです。

 これまで、「資産づくり投資」と「楽しむ投資」についてお伝えしてきました。

 「資産づくり投資」も「楽しむ投資」も、投資するための「原資」を増やさないことには、大きなリターンは得られません。そこで、自分の時間を投資することで、「生涯賃金」をアップすることを目指すのが、今回のテーマである「教養投資」です。

 お金はそもそも、「価値を保存するもの」です。より多くの問題を解決すれば、それだけ対価を得られるわけです。つまり、教養投資のゴールとは「より多くの問題を解決できる人間になる」ことですね。

 そのためには、「何をやるか」ではなく、「何をやらないか」を明確にしましょう。

 ほとんどの人が「何をやるか」を考え始めるのですが、それでは、やるべきことがどんどん分散していく一方。「教養投資」は、「資産づくり投資」や「楽しむ投資」とは違って、「集中」が大切です。人生は有限ですから、やりたいことをすべてやろうと思っても不可能。「やるべきこと」に集中するためには、まず「やらないこと」を決めてしまいましょう。

 その具体的な方法を、次のページからお伝えしていきます。