前回は相手に自分の希望や不満をいかに上手に伝えるか、「伝え方マスター」になるための方法をお伝えしました。今回は「パートナーを自分の思い通りに『育てる』ことができる言葉がけ」をお教えしたいと思います。

ブレない愛情を伝える

 この連載の上級編「パートナーを育てる魔法の言葉がけ」について、詳しくお伝えしたいと思います。実はパートナーを育てるのは子育てと似ている部分があるんです。男性の中には包容力があって、いつも温かく女性をリードしてくれる人もいるでしょう。でも私は経験上、男性の多くは基本、「子ども」に似ているように感じています。子どもは親の愛情を求めるものです。結婚生活をうまく維持する秘訣としては、まずはブレない愛情を言葉がけや態度で表しましょう

パートナーに愛情を感じさせる4つの関わり方
パートナーに愛情を感じさせる4つの関わり方

 その方法を具体的に言うと、4つあります。その一つ目は明るい笑顔です。この笑顔がパートナーにとっての「精神安定剤」となり、「ほっとできる場所」になります。

 2つ目は観察力を磨くこと。付き合いが長くなると、自分のことばかりにフォーカスしてしまって、相手のささいな変化に気づけず、相手が望んでいることをしてあげられなくなりがちです。奥さんにかまってもらえずさみしくて浮気に走ってしまう人もいます。だからこそ、「あの人はいつもこうだから」と気を抜かず、日々、パートナーをよく見ることが大事です。五感をフル活用して、相手の変化に気づき、時には質問してあげましょう。するとパートナーに対して、「今日はいつもと少し違う」「何か様子がおかしいな」と感じるケースが出てくると思います。

 3つ目は見守る力。先回りして手を出しすぎたり、心配しすぎたりしないこと。例えば、パートナーが台所で洗い物をしているとき、効率も気にせず、洗剤を無駄にたくさん使っていたとします。それを見て女性がイラッとして「油汚れのひどい鍋は最後に洗って。洗剤はこのくらいで十分だよ!」などと言ってしまいがちなのですが、そうするとパートナーのやる気をそいでしまいます。こういうときは、とにかく見守ること。「すごいね、ピカピカになったね」などと言って、パートナーがいい気分になったときに、「今度からこうするともっと手っ取り早くできるかもね」とアドバイスは後回しにすると効果的です。

 「こうしたほうがいいよ」というアドバイスを先に言ったり、最後に「ほら、だから言ったじゃない」と責めたりしてはいけません。

 最後が「ストローク(プラスの言葉がけや関わり)を大切にすること」。パートナーに対して、褒める、励ます、応援する、認めるなどです。例えば相手が子どもで初めてコップでお水を飲む時、「こぼさないように気をつけて!」と口出しするのではなく、相手の行動をしっかり見守ってから「上手に飲めるようになったね」と褒めます。

 パートナーに対しても相手の話に興味を持って聞いたり、こちらからスキンシップを取ったりするのがいいでしょう。特に付き合いが長くなると、自分からスキンシップを取らなくなってしまう人も多いので、意識してみるといいですね

次はいよいよ、パートナーを思い通りに「育てる」魔法の言葉がけをお伝えします。
次はいよいよ、パートナーを思い通りに「育てる」魔法の言葉がけをお伝えします。