カナダ、台湾、ドバイ 多様性が進む国家

 世界幸福度ランキング11位のカナダの首相であるジャスティン・トルドー首相は若い男性(現在48歳)ですが、「多様性を国の力に」というスローガンを掲げ、ダイバーシティ政策に特に成功している国です。国の力を伸ばすべく人口を増やすため、外からの移民をはじめ、どんな人にも生きやすい国家をつくろうとしています。内閣の構成は、人種や性別に配慮して、2015年から男女半々。「ジェンダー」という言葉を使うことすら既に古いという空気感があり、実際の社会も、女性にとって大変生きやすい制度になっていて、とても感激しました。

 また、台湾やアラブ首長国連邦(UAE)のドバイではいじめが日本に比べると少ないようですが、それは教室に多様な国籍の生徒がいることが影響しているようです。つまり、多様性がある環境が当たり前になるだけで、人は寛容になりやすい、ということです。それ以外にも、多様性がある環境のほうが、新たな発明が生まれやすいというのもよく聞きます(米国人はゼロからイチを生み出すのが得意な人が多いけれど、日本人は苦手な人が多いと一般的に言われるのもその表われではないでしょうか)。このように、多様性は、多くの人の人生を救い、明るくするといえます。