大変な状況だがワクワクしている

 こういう将来のことを考えていると、大変な状況ではあるのですがワクワクしてくるから不思議です。確かに今は、大変な危機に遭遇してはいるけれど楽しい。危機をチャンスにどう変えていくか、それが経営者の力量だと思います。こういった危機を逆にどんなチャンスにしようかと楽しみながら考えるきっかけを頂いたとさえ思っています。

 鳥貴族の創業の理念として掲げているのは「焼鳥で世の中を明るくする」というもの。まさに今、この理念を追求すべきときが来たのかなと思っています。

 私がコロナ禍でも前を向けるのは創業時の苦しい時期を経験したからかもしれません。そのときも、自分なりの方法で危機を克服してきました。

 後編に続く

取材・文/齋藤有美(日経doors編集部) 写真/山田哲也