「人の目、光、音」の3点が犯罪の抑止効果につながる

 コロナの影響で通勤や買い物、外食、飲み会などの機会が減り、深夜遅くの帰宅が減った人も多いでしょう。しかし、犯罪は深夜や明け方だけに起きるわけではありません。

 「事件や犯罪の手口や傾向は、時代に応じて変わります。コロナで生活スタイルが変わり、今まで安全だと思っていた場所でも事件が起きる可能性はあります」と仁村さん。では、外出時にはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

【通勤や買い物などで一人歩きしているとき】

 女性の一人歩きは、性犯罪やひったくりに遭う可能性があります。犯罪者が嫌うのは

・人の目
・光
・音

 と言われています。ですから、なるべくこうした環境がある場所を選んで歩くことが基本です。具体的には、次のような点を意識してください。

(1)人通りが多く明るい道を選ぶ
 人の目があれば犯罪抑止効果が高いので、たとえ遠回りになっても街灯がしっかりついていて、人通りの多い道を歩こう。

(2)「ながら歩き」をしない
 スマホをいじったり電話をしたり、音楽を聴くなど「ながら歩き」をしていると注意が散漫になる。後ろから不審者につけられても気づきにくくなるので、避けたほうが安心。

(3)防犯ブザーを携帯する
 「ブザーを鳴らしても助けてもらえるかどうか分からない」という声もあるが、防犯ブザーをつけていれば防犯意識が高いことをアピールでき、犯罪抑止効果が期待できる。防犯ブザーは子ども向けのイメージがあるが、今はチャームのようなかわいいタイプもあるから自分の好みのものを選び、バッグの見える位置につけるといい。また、防犯ブザーのアプリもあるのでスマホにダウンロードしておくのも手だ。

(4)逃げ込める場所をチェック
 誰かに追いかけられたり、ひったくりに遭ったりしたときなどに助けを求められるよう、よく通る道にある交番、24時間営業のコンビニ、夜遅くまで開いているファミレスなどをチェックしておこう。