発災から10年たった今もなお、東日本大震災の余震が観測されています。大地震はどの地域でも起きる可能性があり、決して他人ごとではありません。できる限りの準備や地震発生後の行動が自分の命や生活、そして尊厳を守ることにつながります。今回は、自宅外での災害対策のほか、避難所生活における注意点、トラブル時の相談先について、国内外で20年以上被災地支援に携わってきた防災士・高橋聖子さんに話を聞きました。
【2021年働く女性の防災対策】
上 災害から命を守る 一人暮らし女性の防災対策・水害編
中 女性視点の地震対策 日常の備えと生活の工夫・自宅編
下 自宅外での地震対策 避難先で過ごすときの注意点 ←今回はここ
屋外での被災に備えた防災グッズ
通勤途中や仕事での外出先、休日のお出かけ時に被災する可能性もあります。
「最低限必要な防災グッズを、持ち歩くように習慣付けると非常時に役立ちます。まず、必要なのがペットボトルや水筒などの水分。マイボトル文化が広がってきていますし、水分補給も兼ねて普段使いできるといいですね」とアドバイスする防災士の高橋さん。防災用のホイッスル(救助笛)も役立ちます。
「被災時に大声で助けを呼び続けると体力を消耗するので、遠くまで音が響く笛を持ち歩くことで、いざというときに身を守ってくれます。小さな玉の入っているホイッスルは音が鳴らなくなることがあるので、登山などで使う防災・救助用を選ぶのがポイント。被災して建物の下敷きになったり、閉じ込められたりしたときに助けを呼べるからです。アウトドアショップなどで1個数百円くらいからカラフルでかわいい笛が見つかりますし、キーホルダーのようにポーチやバッグにつければ、アクセサリー感覚で持ち歩けますよ」