新型コロナウイルスへの不安やテレワークや自粛といった生活リズムの変化で寝付きが悪くなったり、よく眠れなかったりという人もいるでしょう。眠りの質を上げるためには夕方以降をどう過ごせばいいのか、東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科准教授の岡島義(おかじま・いさ)さんに伺いました。

前編 コロナ不安やテレワーク、夜眠れないときの対処法
後編 コロナ不眠対処法 眠るためのカラダ作り ←今回はここ

夕方以降は「眠るための準備の時間」

 岡島さんは心理学的な面から睡眠へのアプローチを研究し、認知行動療法に基づいたカウンセリングを行っています。「認知行動療法は、不眠の原因になる生活習慣の癖などを修正する手法で、不眠症患者の7~8割に効果が期待できます。特に寝付きが悪かったり夜中に目が覚めてしまったりする人には効果が大きい」と岡島さん。

 「いい眠りのための準備は朝起きたときから始まり、睡眠欲求をためていくことで、自然に眠りに入ることができます。朝、強い光を目から入れることを紹介しましたが、逆に夜になってから強い光を浴びたり、弱い光でも長い時間浴びたりしていると、せっかくの眠気が後退してしまいます。夕方以降は目に入る光をなるべく抑えるのがポイントです」

 一番いいのは間接照明ですが、ずっと蛍光灯の下で過ごす人もいるでしょう。そんなときは、ブルーライトをカットするパソコン用メガネやサングラスで目を守れば大丈夫です。また、パソコンやスマートフォンの光は刺激が強いので、夕方以降はタイマーでパソコンやスマホの画面をブルーライトカットに設定しておくのもおすすめです。

夜中目が覚めたときに時計を見るのはNG。詳しくは4ページにて
夜中目が覚めたときに時計を見るのはNG。詳しくは4ページにて