(その3)不要なモノを捨てて、すっきり暮らす

 ワンルームで快適に過ごすために最も重要なことは、モノを減らすこと。在宅勤務生活によって、仕事グッズなども増えてきた今、すっきりと暮らすために少しずつ家の中を整理しましょう。

 捨て方に迷う人は、以下を参考にしてください。

●1年を区切りにする。1年読んでいない本、着ていない服は処分する

●書類や写真、雑誌などは、必要な箇所だけスマホのカメラで撮ってデジタル化する

 このように、ルールをつくるとモノは捨てやすくなります。まだ使えるモノを捨てることに罪悪感を覚える人もいるかもしれませんが、捨てる作業は自分にとって本当に大事なものを見直す機会でもあります。在宅時間が長い今だからこそ、家を大事にできる時間だと思ってください。

 外出自粛が全国的に解除され、少しずつ日常が戻ってきたように感じますが、この数カ月も含めて「普通」とはまだ言えない状況。自分でも気づかない間に、疲れがたまってきている頃だと思います。変化が大きい状態に順応しながら、毎日寝て起きて仕事をしているというだけで満点。「疲れた」「もう頑張れない」という心の声が聴こえたときはしっかり休みを取りましょう。そして、時間と心の余裕ができたときは、今ある環境をより快適に、前向きに過ごすために今回ご紹介した中から自分の生活環境にフィットしたアイデアを取り入れてもらえたらうれしいです。

河野 真希(かわの まき)
暮らしスタイリスト、一人暮らしアドバイザー、料理家
河野 真希(かわの まき) 自らの一人暮らし体験を元に取材や研究を重ね、2001年からWebを中心に各種メディアで暮らしに関する情報を発信。これまで延べ500人以上の一人暮らし経験者にアンケート・取材を行い、分析・研究。部屋探し、引っ越し、防犯、家事、ライフスタイルなど、一人暮らし全般の情報に通じる。生活総合情報サイトAll About(オールアバウト)「一人暮らし・簡単一汁三菜レシピ」ガイド。「料理教室つづくらす食堂」を主宰。『世界一たのしいひとり暮らし術』(イースト・プレス)などを監修。

取材・文/樋口可奈子 取材・構成/加藤京子(日経doors編集部) 写真/PIXTA