一人暮らしアドバイザーの河野真希さんが、withコロナの暮らしをより快適に過ごすコツを紹介。後編では、「行き詰まりやすい」「オンとオフのメリハリがつきにくい」という在宅勤務生活の悩みを緩和する、快適な部屋づくりのポイントについて聞いていく。

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「家で集中できない」「頑張り過ぎてリラックスできない」人へ 3つのコツ

 外出がしづらい今、生活のメリハリをつけるコツとして、仕事前に着替えることや定期的にリフレッシュの時間を取り入れることを提案しました。でも、一人暮らしの場合、気持ちの問題だけではなく、「ワンルームでベッドとリビングが一緒」など、家のつくりそのものに改善点があるともいえます。

 「仕事がはかどらない」という悩みがある一方で、PCやヘッドセット、モニターなどのお仕事グッズが自宅に増えたことにより、「頑張り過ぎてしまう」「ゆったり休めない」という人もいるでしょう。だからといって、広い部屋へ引っ越すのは現実的な選択肢ではありません。

 ワンルームでもオンとオフの切り替えがしやすくなる部屋づくりのコツを3つ紹介します。

(その1)棚と椅子、クリップ式ライトで「簡易ワークスペース」をつくる

 ワンルーム住まいの場合、室内にデスクを置くスペースがない場合がほとんどでしょう。でも、洋服や小物を収納する棚やサイドテーブルを使って簡易ワークスペースがつくれます。

 まず、買い足したいのは椅子。長時間PCと向き合って座ると、同じ体勢でいることで腰や背中が痛くなることも多いですよね。クッション性の優れた椅子が理想的ですが場所を取ってしまうので、折りたたみ式の椅子と椅子の上に置いて使える低反発クッションの組み合わせがおすすめです。使わないときはたたんでベッドの下や壁際に片付けられます。

 どこにでも取り付けられる自由度の高さが魅力のクリップ式のライトも活用すると便利なアイテム。クリップではさむだけで固定することができるので、くぎやねじなどで家具や壁を傷つけることなく、手軽に棚やベッドなどに取り付けられます。仕事中に使うライトは、オフィスと同じように蛍光灯色を選んだほうが集中力が高まります。

クリップ式ライトは、家具や壁を傷つけることなく棚やベッドなどに取り付けられる(写真はイメージ)
クリップ式ライトは、家具や壁を傷つけることなく棚やベッドなどに取り付けられる(写真はイメージ)

 仕事が終わったら間接照明だけにしたり、電球色など暖かい色味の照明に戻したりすることで、オンとオフの切り替えもしやすくなります。クリップ式ライトは、通信販売サイトなどで2000円前後から購入することができます。これまで部屋の照明が明る過ぎたという人は、電球色のスポットライトを壁際に置くことで、オリジナルの間接照明スペースをつくり、部屋の明るさを調整することもできます。