ふと気づけば、もう秋。コロナのニュースも続いているけれど、せっかくの「食欲の秋」を楽しまない手はありません! 秋の味覚の中で、今回はさつまいもにスポットを当てました。手軽に作れて思わず笑顔になれるさつまいもレシピを紹介します。

前編 ぽっこりお腹&便秘解消、美肌効果も!さつまいもレシピ ←今回はここ
後編 コスパ抜群、疲れを癒やすさつまいもスイーツ簡単レシピ

 秋の味覚は数あれど、値段が手ごろで火が通りやすく、料理にもスイーツにも使いやすいのがさつまいもです。一人暮らしをしている社会人2年目の会社員で管理栄養士の加納志帆さんはさつまいも好きが高じて、冬の間は自家製干し芋を作って食べるほどの「さつまいも通」。そこで、少量でも簡単に作れる一人暮らしにおすすめのとっておきのさつまいもレシピを教えてもらいました。

 「さつまいもにはじゃがいもの2倍の食物繊維が含まれているので、便秘解消効果があります。ステイホームやテレワーク、運動不足でポッコリお腹が気になっている人は、小腹が空いたときにお菓子ではなくさつまいもを食べるのもおすすめ。ビタミンCも多いので、免疫力アップも期待できます」(加納さん)。さつまいもはカットしてアク抜きや褐変防止のために水にさらすのが一般的ですが、水につけすぎるとビタミンCなどの栄養分が溶け出してしまいます。さつまいものアクは食べても害はないので、今回はアク抜きせずにそのまま使いました。

 さつまいもは70℃前後でじっくり火を通すとβアミラーゼの働きででんぷんが糖に変わるので、甘みが最大限に引き出されます。家庭でさつまいもを低温加熱するには、炊飯器の「玄米モード」がおすすめ! 水や米と一緒にさつまいもを丸ごと入れてスイッチを押すだけで、石焼き芋顔負けのねっとり甘いふかしいもやさつまいもご飯が出来上がります!

 前編では、さつまいもを使った食事メニューを紹介します。いもが主役のさつまいもご飯など、秋を感じるメニューは1人分でも手軽に作れるものばかり。ほっこりさつまいもレシピで、ぜひ秋の味覚を満喫してください!

●ポイント
・低温でじっくり火を通すとβアミラーゼの働きでねっとりした甘みに
・水溶性・不溶性の食物繊維がバランスよく含まれ、腸のせん動運動を活発にするヤラピンが含まれるので、便秘解消効果がある
・カリウムが含まれるので血流がよくなり、むくみ解消にも
・さつまいものアクは食べても害はないので水にさらさなくてもOK

 ひげ根が少なくつやがあるものを選ぼう。保存する時は新聞紙やキッチンペーパーで包んで乾燥を防ぐ。常温で1か月保存できるが、20℃以上になると発芽、5℃以下で低温障害を起こすので、暑い時は冷蔵庫の野菜室で保存して。

●献立
<前編>
(1)さつまいもご飯
(2)石狩汁
(3)和風カレー

<後編>
(1)さつまいも巾着
(2)ふかし芋&干し芋風
(3)鬼まんじゅう
●下処理のやり方
(1)皮ごと食べられるのでタワシなどでよくこすり洗いする
(2)両端を少し切り落とす