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臨床心理士 みたらし加奈 誰もが生きやすい未来

みたらし加奈 心の居場所をSNS発信に求めた私の原点

コンプレックス、自傷行為 自分を大切にできなかった過去からの学び

23歳まで続いた自傷行為

 私自身、中学時代から20代前半まで自傷行為がやめられなかった時期がありました。当時は「悩みを人に言っても仕方がない」という心境で、専門機関へ行ったほうがいいという周囲の勧めを聞き入れることができず、そんな気持ちをブログやSNSにつづっていた時期もありました。

 臨床心理士を目指して大学院で専門的な知識を学ぶうちに、自分の行動が自傷行為だったことを知りましたが、最終的にやめられたのは、パートナーである美樹と出会った23歳の時。「もっと早い段階から専門機関で適切な処置を受けていたら傷は減っていただろうし、何よりも、大切な人たちにつらい思いをさせなくて済んだかもしれない」という思いがあります。

SNSでは悩みを打ち明けられた

 子どもの頃から、大勢の中でにぎやかに過ごすよりも、一人で本を読んだり、頭の中でじっくりと考えを巡らせたりすることが好きな性格でした。

 小学校受験で挫折するなど、思う通りに動くことのできない自分にコンプレックスを持ち、親しい友達から悩みの相談を受けることはあっても、自分の悩みは「きっと理解してもらえない」「迷惑をかけてしまうかもしれない」と、負の感情を一人で抱え込むように。中学時代はストレスがたまると体をつねったり、爪痕を残したり、自分の体を傷つけることが習慣になっていました。自傷は身近なところに潜んでいて、毛髪を抜く、唇の皮をむくなども自傷行為に分類されます。

 高校時代には刃物を使うまでエスカレートしても日常生活は送れていて、深刻な状況だという自覚がありませんでした。周囲に直接ヘルプを求められないからこそ、ブログに「書く」ことで現実と自分を切り離し、間接的に「今、大変かも」と気づいてほしい気持ちがあったように思います。誰に見てほしいとかフォロワーがたくさんほしいといった書き方ではなく、自傷行為や自分の内なる思いについて書きなぐるような、生々しい内容の長文が多かったです。

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