事実婚、選択的夫婦別姓を認め、配偶者控除の撤廃を

―― 最後に、なかなか打開できない少子化については、次の一手をどのように考えていますか?

野田 少子化のターゲットをどこに置くのかが大事ですね。少子化はもう20~30代にしか答えが出せない国難といっていい。結婚のあり方から、考え直さないといけません。法律婚と事実婚をイコールにして、選択的夫婦別姓を認め、配偶者控除の撤廃が必要になります。こうした、女性に不利で男尊女卑な要素をすべてなくしていくことが、少子化ストップにつながると考えています。20~30代に結婚を「圧」ではなく、母になれるハッピー感として味わってもらいたい。

 もう一つ、母親のハードルを下げること。産めるのは母親だけど、子育てをするのは母親だけじゃないですから。一番いいのは、幼児教育の義務化だと思います。育児のプロが預かってくれる仕組み。女性は妊娠した途端に「母親」って言われますけど、そもそも子育ての素人だから。真面目に育児本を読んでも、その通りにいかないでしょ? しかも健常児について書いてあって、うちみたいな障害児の場合は役に立たない。「母親に対しての過度な圧力はやめよう」キャンペーンですね。母は国家資格じゃない。怠け者でも親になれるようなゆったり感をつくってあげたいですよね。

野田さんが愛用している赤いマグカップ。息子さんのイニシャルがデザインされている
野田さんが愛用している赤いマグカップ。息子さんのイニシャルがデザインされている

インタビュー/日経xwoman総編集長・羽生祥子、文/フリーライター・力武亜矢 構成/日経xwoman編集・内田久貴 写真/洞澤佐智子