日経doors読者のみなさん、こんにちは。『英語日記BOY』の著者で、デザイナー、イラストレーターの新井リオです。

 「英語を勉強したいけれど、何から始めればいいのか分からない」「お金をあまりかけずに、英語を学びたい」という人にはぴったりかもしれない、僕自身が5年間実践し、留学せずとも英語が話せるようになった方法、「英語日記」を紹介していきたいと思います。

初めまして、僕が「英語日記BOY」の新井リオです
初めまして、僕が「英語日記BOY」の新井リオです

 「英語が話せるようになりたい」と思ったときにまず浮かぶのが「語学留学」ですよね。5年前の僕もそう思い、実際に調べてみたんです。そうしたら、一年間でかかる平均費用が200~300万円だと分かり、衝撃を受けました。「これじゃ、英語を話したい人が一番初めにやる努力が『お金を貯める』になってしまう」と。

 そこで僕は、なんとかお金がかからない英語勉強法はないかと考えました。しかし、英単語をたくさん覚えても、教科書を丸暗記したとしても、英語が話せるようになるイメージは一切湧きませんでした。

 次第に、僕はこんな思いを抱くようになります。

 そもそも、「英語が話せる」って何を指すんだろう?
 何をクリアできている人をペラペラって呼ぶんだろう?

僕にとってのペラペラは、瞬時にフレーズが出ること

 まずは「英語が話せるということの定義」を決めないことには、英語が話せるようにはならないと感じました。

 そこで、僕はこんなことを考えます。例えばアメリカ人の小学生は、まだまだ話せないことがたくさんあるものの「英語が話せる人」ではありますよね。

 つまり、(ペラペラというとどんなシーンにも対応できる英語力が連想されますが、)「今の自分に必要な分野の英語」がある程度話せていれば、その人は英語が話せる人だと言っていいと思うんです。

 営業の人は営業で使えるフレーズから、カメラマンの人は写真にまつわる専門用語から先に英語で言えるようにしてしまえばいい。「自分に合った英語」があるんです。

 こうして僕は、「英語が話せる」ということの定義を、以下のように決めました。

英語が話せるとは、
「今言いたい英語フレーズが瞬時に出てくる能力」だ!

 この定義が染み付くと、勉強法が変わってきます。

教科書のフレーズは、一生使わない例文ばかり

 例えば教科書にはこんな例文があります。

“She used to play the piano for three years.”
(彼女はかつて3年間、ピアノを弾いていました)

 でもこのフレーズ、たぶん一生使わないですよね。でも、「used to(かつて―していた)」という表現は覚えたい。そこでこの例文を「自分が言いたいフレーズ」に単語を入れ替えるんです。さて、どうやって入れ替えるか。

例文を入れ替えて書く英語日記。次ページから、具体的なポイントを各ステップで解説します!
例文を入れ替えて書く英語日記。次ページから、具体的なポイントを各ステップで解説します!