約40日間にわたって開催されたラグビーワールドカップ2019は日本代表の活躍もあり、日本中を熱狂させました。世界中のラグビーファンが全国12競技場を訪れ、地域の魅力を世界に向けて発信するチャンスともなりました。その1つ、埼玉県熊谷市では開催準備に若きスタッフたちが活躍、官民を挙げての盛り上げに尽力しました。ラグビータウンとしての町おこしを目指す熊谷の挑戦を検証します。

熊谷市でのラグビーを盛り上げるのに一役買ったシロクマのキャラクター「スクとマム」をあしらったバナーを手に写真撮影。ラグビー場のスタンドの青と、芝の緑のコントラストがきれいです
熊谷市でのラグビーを盛り上げるのに一役買ったシロクマのキャラクター「スクとマム」をあしらったバナーを手に。ラグビー場のスタンドの青と、芝の緑のコントラストがきれいです

 「うれしかったのは、多くのラグビーファンの方々から『街全体で盛り上げてくれてありがとう!』『クマガヤ・ワンダフル!』といった言葉を頂いたことですね。日本人も外国人も熊谷でのラグビー観戦を心から楽しんでいただけたと思います。今回のラグビーワールドカップ2019をきっかけに、ラグビータウンとしての熊谷市の知名度が上がってくれたらさらにうれしいですね」

 熊谷市 総合政策部 ラグビーワールドカップ2019推進室(取材時)の原田友莉子さんはそう言って、笑顔を浮かべました。

「ラグビータウンとしての熊谷市の知名度が上がってくれたらさらにうれしい」(原田友莉子さん)と言います。
「ラグビータウンとしての熊谷市の知名度が上がってくれたらさらにうれしい」(原田友莉子さん)

 「熊谷市での試合がすべて終わって今はとにかくほっとしています(笑)。最大の課題だった観客の送迎も滞りなくできて、心配していた混乱や遅延は全く起きませんでした。この経験はこれからの熊谷市にとってとても大きいと思います」

 熊谷市 同室(取材時)の高橋健人さんが続けます。

「今はとにかくほっとしています。駅とスタジアム間の交通の便は今後も課題ですね」と高橋健人さんは言います。
「今はとにかくほっとしています。駅とスタジアム間の交通の便は今後も課題ですね」(高橋健人さん)

 今年9月20日から11月2日まで開催されたラグビーワールドカップ2019は、日本代表の活躍もあり、ラグビーファンはもちろん、これまでラグビーを見たことがなかった多くの人たちを熱狂させました。

 しかも試合は、北は札幌市(札幌ドーム)から南は熊本市(熊本県民総合運動公園陸上競技場)まで全国12競技場で行われ、それぞれの地域には日本人だけでなく英国やニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなど各国から数多くのラグビーファンが訪れました。自治体や地元の企業などにとっては自分たちの街の魅力を、国内だけでなく広く世界にも向けて発信するチャンスとなったのです。