コロナ禍後の営業はより本質を求められるようになった

 法人営業と同時並行で実施しているオンラインによる採用業務でも難しい点があります。一つは、学生にどのように会社の魅力を知ってもらうか、もう一つは、どのように面接や選考を進めるか。私の会社の場合、2021年卒採用は終わり、現在は2022年卒を対象にした選考前の段階。夏に向けてサマーインターンの準備をしています。

 オンラインで会社の魅力を伝える手法の一つとして、対面のときよりもオンライン上で会う回数を増やしています。移動を伴わない分、気軽に会えるのがオンラインのメリット。回数を増やし、こまめに学生の情報をキャッチしたり、一緒に自己分析をしたり。うまく就活を進められるか、会社の様子が分からないという不安の声があるので、困っている部分に寄り添ってあげることを丁寧にしていますね。一方、頻度が増えることで時間もかかります。そこで、21年卒の内定者を主体に、採用を手伝ってもらっています。

 今、法人営業と採用業務という2つの仕事を通じて課題として感じているのは3つ。対面の商談では、雰囲気や関係性でスムーズに進んでいたものが、会話の内容がより重視されるようになりました。営業としての観点では、今後よりいっそう本質的な課題解決力を身に付ける必要性を感じます。現在は文面でコミュニケーションを取ることが多いので、結論から先に伝える、ポイントを整理して伝えるなど、誤解が生じない的確なコミュニケーションについても気をつけるようになりました。

 2つめは、業務量の調整。仕事が好きで、ついやりがちなのですが、業務後休憩した後に「また仕事を再開しようか」と夜に仕事をしてしまうときがあります。終わり時のメリハリも課題。夜は割と集中できないタイプだと分かってきました。そこで「ここまではしておかないとまずい」という前の区切りの悪い状態であえて終わり、早めに寝て翌朝仕事をするという朝型生活をキープしています。

 3つめは、新入社員の教育や採用を手伝ってくれている内定者のケアやマネジメントの部分。常にそばにいて伝えていくことは難しいので、頻度を多めにウェブでつないで話すようにしています。こちらからだと状況が見えない分、何かあったときに後輩から気軽に相談できる関係性をつくることが大事。内定者をマネジメントしながら学生の面談に入っているので、「報告を、このタイミングでしてね」という情報共有のタイミングは、以前よりも細かめに伝えるようになりました。