doors世代のリアルな在宅勤務生活に迫る本連載。第1回は、人材サービス会社・アールナインで働く櫻井瑛里さん。入社2年目でコロナ禍を経験し、社員同士の心の距離を縮めるために社内朝活を発案! 今回はオンライン商談や新卒採用業務の工夫、在宅勤務の必須アイテムについて聞きました。

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下 一人暮らしの不安 オンライン朝活やカラオケアプリで解消

オンライン商談は、事前にニーズを把握し効率化

 私の会社では、2018年6月からテレワーク制度が導入され、今年4月1日から完全にリモートワークになりました。現在は、自宅のWi-Fiと会社支給のスマホ用モバイルルーターを使い、ノートパソコンとスマホを併用しながら業務を行っています。

<「移動時間が減った分、 より生産的に頭を使えるように」>DATA/主な業務:営業・新卒採用/在宅勤務の必須品:骨伝導ヘッドセット/リフレッシュ法:スマホアプリでカラオケ

 担当業務の8割は新規の法人営業で、2割は採用業務です。法人営業では顧客の採用や研修など人事領域の困りごとに対してヒアリングし、提案・課題解決をしていくコンサルティング営業をしています。4月以降、完全にオンラインへ移行して、一番変わったのが会話法。以前からオンライン商談は対応していましたが、お客様の要望もありほとんどが対面で行っていました。商談のオンライン化が一気に進む中で、最初の頃は、「オンラインでのファシリテーションをきちんと学ばないと、商談をスムーズに進行するのが難しいな」と感じました。

 例えば、話の流れをこちらからリードして明示していかないと、相手に伝わりづらく「今、何の話をしているの?」となりやすい。また、アイスブレイクを最初にしておかないと、相手の感情をつかみきれずに商談が終わってしまうことも。そこで、4月の下旬からオンラインファシリテーションに関するセミナーに参加したり、本を3冊くらい読んだりして勉強しています。

 オンラインでのコミュニケーションでは、会話のテンポを意識して変えました。私は会話中に相づちをかぶせがちなのですが、オンラインウェブ会議になると自分の声が入ることで、相手の話が聞こえなくなったり、音が途切れたりします。相手が話しているときに極力会話をかぶせずに、傾聴している感を出す。そのために、ワンテンポ置いてから相手の話している内容を復唱したり、表情やうなずきを普段より大きめにしたりするように心掛けています

 コミュニケーションツールは、主に業務チャットのTeamsやChatwork、ビデオ会議のZoom、電話を活用。お客様の中にはオンライン商談に慣れていない人もいるので、事前の準備が大切です。商談前にニーズや状況、要点を確認し、効率化を心掛けています。メールでのやりとりの際に、緊急時の電話番号や接続の方法をお知らせしていますが、オンライン商談中には、画面が映らなかったり、音声がつながらなくなったりするときも。チャットを使って状況を聞く、ほかのツールに切り替える、電話でフォローするなど、突然のトラブルに慌てないよう複数の対処法を用意しています。