doors世代のリアルな在宅勤務生活に迫る本連載。第2回はIT関連企業・ソノリテで働く20代のリーダー職・宇留野(うるの)彩子さんです。ITコンサルタントとしての業務の傍ら、資格試験にチャレンジし社内の働き方改革を推し進めている宇留野さんに、テレワーク中の働き方の工夫を聞きました。

クイズや趣味の話題で、体温を感じるオンライン研修

 ITコンサルタントとして、法人向けにマイクロソフト社のOffice 365やテレワークなどの相談業務を行うほか、セミナー講師、動画やウェブサイトの制作ディレクション業務に携わっています。3年前に中途入社して以来、打ち合わせやセミナーなどの外出時に合わせて、小一時間程カフェで時々テレワークをすることはありましたが、コロナ禍を機に在宅勤務となったのは今年3月から。4月からの全社一斉テレワークへの移行準備のため先行して行いました。

「BGMにラジオの音を流し、孤立した雰囲気をつくらない」<DATA>主な業務:ITコンサルタント・セミナー講師/在宅勤務の必需品:ヘッドホンとウェブカメラ/リフレッシュ法:「めぐりズム」で目の疲れをすっきり

 出社して会社のパソコンじゃないと仕事ができない環境をつくらないよう、マイクロソフトのOffice 365を使い、クラウド上にデータを保存するようにしています。打ち合わせや研修業務で使っているのはTeams。コロナ禍以前は会議室で資料を投映しながら説明をしていましたが、現在は画面共有機能を活用し資料を共有しながら進めています。オンラインの場合、相手の表情が読み取りにくいのが難点。今行っている新入社員研修では、事前に宿題を出して当日回答を読み上げてもらったり、その場で一緒にネットの関連記事を読み合わせしたり。声を使い、温かみのあるコミュニケーションを心掛けています。オンライン上のやりとりは全体像が見えない分、相手の理解度を正確に測定することが困難。そこで、前回の復習という形で理解度を補ってからその日の課題に入るようにしました。

 研修参加者の意欲を高める手法の一つとして、クイズを取り入れることも。当社では法人向けにOffice 365活用のセミナーをしているので、アンケートフォームの作成ツールFormsの使い方を教えるときには自己紹介フォームを作り、趣味や好きな食べ物などお互いの趣味嗜好を交えながら実際に操作してもらいました。操作のやり方を覚えてもらうときは、隣について正確に操作ができているかを確認することができないので、画面共有機能を使い、画面上の動きを見せてもらいながら丁寧にフォローするようにしています。

 一方的に教えたり、知識を押し売りしたりしてしまうと、相手は退屈しがち。対面で行っていたとき以上にカジュアルな会話を取り入れながら、気軽に話してもらえるような雰囲気づくりを意識していますね。