制約がある中、生まれた変化

 今年度、私は新入社員の育成を担当しています。彼らは初めての社会人生活に加えて、入社直後のコロナ禍で不安が大きかったはず。新入社員に対しては、チャットを使ったコミュニケーションよりも、不安を少しでも軽減できるようにZoomなどのWeb会議サービスで顔を見ながら話せるように意識して接しました。

 営業戦略に制約がある中、他部署との交流が生まれるという良い変化も起きています。先日、新規の営業先として介護老人保健施設に行こうと考えたのですが、どのようにアプローチしたらいいのか分からず、悩みました。そんなときに、社内の顧客情報管理システムで介護老人保健施設の営業事例を見つけました。その事例を載せたのは、これまで一度も話をしたことがない他部署の人。でも、さらなる助言をもらうために連絡を取ったら親身に相談に応じてくれ、次のアクションにつながりました。

 部署の垣根を越えた顧客情報管理システム活用も、最近いっそう進んでいます。お互いに手探りで新しいチャレンジをしている状況の中、これまで面識のなかった人とも助け合いながら、会社一丸となって前に進んでいるという実感がありますね。

 後編 キユーピー営業職 仕事力上げる運動・食事のルーティンでは、テレワークの効率を上げる工夫や、過去の体調不良をきっかけに目覚めた野田さんの健康管理法について紹介します。

取材・文/樋口可奈子、加藤京子(日経doors編集部) 人物写真/稲垣純也 写真/野田さん提供