良いことも悪いことも、すべて自分で引き受けたかった

 そしてフリーランスになり、ライフスタイルはガラッと変わった。一番の変化は、以前ははっきりと分けていたオンオフの区別が、ほとんどなくなったこと。そんな今のスタイルが自分には合っているという。

 「良いことも悪いこともすべて自分の責任。思った以上に大変ですが、とても楽しいです。スケジュールも自分で決めますし、そのお仕事を受けるか受けないもジャッジは自分です。振り込みや税金関係のことも自分でやるので、雑務の方が多いくらい(笑)。退社するにあたって、いろんな事務所からもお話をいただいたのですが、せっかくならまったくのフリーランスでやってみたいなと。全てを自分の責任という状況に身を置いてみたかったんです」

 やってみたいことはたくさんある。基準は「自分の心が動くかどうか」だけ。事務所を通さない分、自分の興味のままにフットワーク軽く動けるのが面白いと話す。「誰かと飲みにいくのも仕事になるし、お仕事からプライベートの関係になることもあって、まったく線を引いていないです。好きな旅行にいくのすら仕事になりますから」

求められるイメージを全うしていた局アナ時代

 働き方が変わり、ファッションにも変化があったという宇賀さん。メディアに出て情報を伝えるアナウンサーという仕事には、一般的なオフィスコードとは少し違ったものが求められる。多くの人から見られる立場として、宇賀さんはどう自身をプロデュースし、装っているのだろうか?

 「局アナ時代に言われていたのは、“息子のお嫁さんになってほしいと思われるような服装を”ということ。大切なのは、清潔感、信頼感、親近感。スカートなら膝下丈、露出はしないで、アクセサリーも高価すぎず控えめなものを。プライベートではそういう服を着ないので、オンの時は“求められているものを着る”と考えていました」

 スタジオ収録ではスタイリストが選んだものを着ていたが、取材やロケの時は私服がほとんど。あくまでも主役は情報や取材相手のため、自分が目立たないように服の色は白、ベージュ、グレーなどのベーシックな色がマスト。アクセサリーもできるだけシンプルかつ華奢なデザインで、揺れるイヤリングや大振りのものは避ける。そして、色は必ず、プラチナをはじめとしたホワイトを選んでいたという。

さらりと手首を飾るプラチナ・ブレスレット(マザー・プラチナ/70,000円)は、女性らしい繊細さと上品な知的さを感じさせる。<br>■<a href="http://h.nikkeibp.co.jp/h.jsp?no=397665" target="_blank"><b>ブレスレットの詳細はこちら</b></a>
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 その理由を伺うと、「情報番組では色々なニュースを扱うので、時には人のご不幸や事故をお伝えすることもあります。そういう時に華美なものを身につけていると、不謹慎に見えてしまうんです。いつどんなニュースが飛び込んできても対応できるように、常に身なりは清潔感と信頼感を意識していました」

 このようにオンのシーンでは、華やかな印象のゴールドよりも、ホワイトカラーの持つ信頼感や清楚さ、上品さに助けられていたという。「たとえばプラチナなら、若々しさと落ち着き、アクティブとしとやかさ、どんなイメージが求められても、しっくりと寄り添ってくれるんです。あとは、何色の洋服とでもぶつからないのも魅力ですね」