現在につながる29歳のときの決断、退路を断って手に入れたもの
この決断の後、情報番組やバラエティー番組からは、声がかかり続けた。退路を断ち、やりたいことにまい進すると決めた青木さんのもとには、途切れることなく新たな仕事が入り、日本テレビの情報番組「PON!」や「バゲット」の司会という大役も任されるようになった。
「こうしてスペシャリストの道が開けていったことを考えると、29歳のときの決断がなければ、今の私はないですね。このときの選択が、『フリーアナウンサーになる』という決断につながっていると思います」
青木さんにとって、決断とは「勝負」。勝負とは、「退路を断つこと」だという。
「自分に有利な手札を残した状態では、勝負にならないと思うんです。退路を断ってこそ、本領を発揮して勝負できる。昔からこういう性格で、大学受験のときにも滑り止めは受けませんでした。担任の先生からは、『とりあえず滑り止めも受けておけ』と言われましたが、私は『退路を断たないでどうするんですか』と答えましたね(笑)。『とりあえず』という選択肢が、私にはないんです。退路を断って勝負をすることが、私の決断の仕方ですね」
「フリー転身の青木源太アナ 決断を支えた嵐の名曲は」
取材・文/茅島奈緒深 写真/小野さやか